長崎県沖EEZで中国漁船拿捕・船長逮捕!鈴木農水相「毅然とした対応」中国側の反応と今後の日中漁業問題を徹底解説
2026年2月12日、長崎県五島市女島灯台から南西約165〜170kmの日本の排他的経済水域(EEZ)内で、水産庁漁業取締船が中国の虎網漁船を発見しました。
立ち入り検査のための停船命令に従わず逃走したため、船を拿捕し、船長チォン・ニエンリー容疑者(47歳、中国籍)を漁業主権法違反(質問・検査の拒否・忌避)の疑いで現行犯逮捕しました。
乗組員11人、漁獲物は確認されず。水産庁による外国漁船の拿捕は2026年初めて、中国漁船としては2022年以来4年ぶりの事例です。
事件の詳細タイムライン(2026年2月12日)
- 午前8時頃 水産庁取締船「白鴎丸」がEEZ内で中国虎網漁船を発見
- 停船命令を発出 → 船は命令を無視して逃走
- 午前8時25分頃 取締船職員が同船に乗り移り拿捕
- 午後0時20分頃 船長チォン・ニエンリー容疑者を現行犯逮捕
船はサバ・アジなどを大量に獲る「虎網漁船」(一部報道で船名「チオントンユィ11998」)。資源を根こそぎ捕獲する漁法として日本側が特に警戒しているタイプです。
鈴木憲和農林水産大臣の公式見解
鈴木農水相
「外国漁船による違法操業の防止および抑制のためには、今後とも毅然とした対応で取り締まり活動に取り組んでいきたい。現在、捜査を継続中で、事実関係の把握に努める」
13日の閣議後記者会見で繰り返し強調されたこの発言は、岸田政権から高市政権へ移行した後も「海洋秩序の維持」に揺るぎない姿勢を示すものです。
中国外務省の即時反応
同日午後、中国外務省報道官は以下の通り主張しました。
「中国政府は一貫して漁船の乗組員が法律や法規に則って行動することを要求する。日本に対し、中日漁業協定を遵守し、公正に法を執行するとともに、船員の安全と合法的な権益を保障するよう望む。中国漁民の合法的権益を断固として守る」
中国側は「日中漁業協定」を持ち出し、日本側の「過剰な対応」を暗に批判する形です。
EEZとは? なぜこの海域で中国漁船が問題になるのか
排他的経済水域(EEZ)は国連海洋法条約で定められた制度で、沿岸国から200海里(約370km)までの海域です。日本はここで水産資源の管理・利用権を持ち、外国漁船の操業は原則として許可が必要です。
日中漁業協定では暫定的な「共同規制水域」が設けられていますが、EEZの境界線付近では解釈の相違が常態化しており、特に東シナ海・日本海側で中国漁船の無許可操業が繰り返されています。
過去の主な中国漁船拿捕事例
| 年 | 場所 | 内容 |
|---|---|---|
| 2022年 | 日本海大和堆周辺 | 中国漁船拿捕(最後事例) |
| 2021年 | 長崎沖 | 複数隻拿捕・放水対応 |
| 2016年以降 | 大和堆周辺 | 年間数十〜百隻規模の違法操業確認 |
特に日本海大和堆周辺はイカ・カニの好漁場で、中国漁船による「海の掃除機」と呼ばれる虎網・底引き網が資源を急激に減少させています。
虎網漁船がもたらす深刻な資源枯渇問題
虎網は大型底引き網の一種で、底生魚類だけでなく海底生態系まで破壊する恐れがあります。日本側は「持続不可能な漁法」と位置づけ、EEZ内での使用を厳しく制限しています。
2025年の水産庁データでも、日本周辺EEZで確認された外国漁船の違法設置漁具押収は18件を超えています。
今後の展開予測(2026年春以降)
- 短期(数週間):船長の取り調べ・担保金による釈放の可能性。中国側が外交ルートで「早期返還」を強く要求。
- 中期(数ヶ月):日中漁業交渉の再開圧力が高まる。2026年は日中漁業協定の更新議論が本格化する年。
- 長期:水産庁・海上保安庁の合同監視体制強化。衛星監視・ドローン・AI画像解析の導入が進む見込み。
最悪の場合、尖閣諸島周辺海域での類似事案と連動し、海洋安全保障問題に発展するリスクもあります。
日本が取るべき現実的な対応策
- 水産庁取締船の増強と夜間・悪天候対応能力向上
- 日中・日韓漁業協定の見直し交渉(科学的資源評価の義務化)
- 違法漁獲物の日本市場流入防止(トレーサビリティ強化)
- 国際社会への情報発信(IUU漁業対策の枠組み活用)
よくある質問(FAQ)
- 船長はすでに釈放された?
- 一部報道で担保金提出により13日夜に釈放された可能性が指摘されています(捜査継続中)。
- 漁獲物は本当にゼロ?
- 公式発表では確認されず。ただし逃走中に投棄した可能性も否定できません。
- 中国漁船は本当に違法?
- EEZ内での無許可操業+検査拒否は明確に漁業主権法違反です。
まとめ:毅然とした対応が海洋秩序を守る鍵
今回の拿捕は、単なる1隻の漁船問題ではありません。日本周辺海域の漁業資源を守り、国際法に基づく秩序を維持するための重要なシグナルです。
鈴木農水相が明言した「今後とも毅然とした対応」は、国民の食料安全保障と領海・EEZの主権を守る決意表明でもあります。
今後も水産庁・海上保安庁の動き、中国側の反応、日中外交の行方を注視する必要があります。
※本記事は2026年2月13日時点の報道に基づきます。最新情報は水産庁・外務省公式発表をご確認ください。