
- はじめに「おじいちゃん、教えて!」
- まとめ:孫が祖父母の自己肯定感を高める理由
はじめに「おじいちゃん、教えて!」
孫からのこの一言が、どれほど高齢者を元気にするか。
79歳の私にも孫がいます。
孫との時間が、どれほど生きる喜びになっているか、
今日はお話しします。
孫の存在が与える影響
私にとっての孫
孫が生まれた時:
60代後半、まだ現役で働いていました。
孫が成長する姿:
歩けるようになった
話せるようになった
学校に通うようになった
今では中学生と高校生
この成長を見守ることが:
生きる目的の一つになっています。
なぜ孫が特別なのか
子どもとの違い:
責任のプレッシャーが少ない
純粋に楽しめる
甘やかせる
距離感が心地良い
未来への希望:
自分の遺伝子が次世代へ
家族の継続
見守る喜び
リハビリ仲間と孫の話
85歳の佐藤さん(仮名)と孫
一人暮らしの佐藤さん。
変化のきっかけ:
月1回、孫が訪ねてくるようになりました。
孫(小学5年生)がすること:
宿題を一緒にする
昔の話を聞く
一緒にご飯を食べる
掃除を手伝う
佐藤さんの変化:
表情が明るくなった
「孫が来る日」を楽しみに
身だしなみに気を使うように
リハビリにも積極的
理由:
「孫に元気な姿を見せたい」
「孫との時間を大切にしたい」
82歳の田中さん(仮名)と孫
孫(中学1年生)の相談相手:
孫が友達関係で悩んだ時、田中さんに相談しました。
田中さんのアドバイス:
自分の経験から、人間関係の知恵を伝えました。
結果:
孫の問題が解決
「おじいちゃんのおかげ」と感謝された
田中さんの自己肯定感が大幅に向上
田中さんの言葉:
「孫の役に立てた。まだ自分は必要とされている」
孫が祖父母の自己肯定感を高める理由
①純粋な愛情と尊敬
孫の視点:
おじいちゃん・おばあちゃんは特別
無条件に好き
何でも知っている人
この純粋な愛情が:
祖父母の存在価値を確認させます。
②「教える」機会
孫から「教えて」と言われる:
人生経験が役立つ
知恵を伝承できる
「先生」という役割
必要とされている実感
③未来への希望
孫の成長を見守る:
③未来への希望
孫の成長を見守る:
生きる目的ができる
未来を見る視点
自分の人生の延長
「その時まで生きたい」という目標
④世代を超えた新鮮な刺激
孫から学ぶこと:
今の時代の価値観
新しい技術(スマホ、ゲーム)
流行の言葉や文化
若い感性
私の経験:
孫からスマホの使い方、SNSのことを教わりました。
効果:
脳の活性化
時代についていける喜び
孤立感の軽減
世代間ギャップの解消
⑤「見守られている」安心感
孫の存在が:
「自分を気にかけてくれる人がいる」
「訪ねてくれる人がいる」
「つながっている」実感
孤独感の軽減
私と孫の具体的な交流
週1回のビデオ通話
コロナ禍がきっかけで始めました:
内容:
孫の学校の話
私の日常の話
困っていることの相談
趣味の話
時間:
30分~1時間
効果:
孫の成長を見守れる
会話の機会
つながっている実感
次の通話が楽しみ
孫への人生の教え
中学生の孫から:
「おじいちゃん、勉強って何のためにするの?」
私の答え:
自分の経験から、学ぶことの大切さ、失敗から学んだこと、
人生で役立った知識について話しました。
孫の反応:
「おじいちゃんの話、参考になった。頑張る」
この会話で:
自分の経験が役立った
孫の成長に貢献できた
「まだ価値がある」と実感
生きる喜びを感じた
一緒に料理をする
高校生の孫(女の子):
「おじいちゃん、料理教えて。一人暮らしする時のために」
私が教えたこと:
簡単な料理、食材の選び方、栄養のバランス
実は:
妻に教わりながら、孫に教えました。
この経験:
妻と協力する機会
孫との楽しい時間
新しいことを学ぶ機会(私自身も)
三世代でのつながり
昔の写真を見る時間
孫からのリクエスト:
「おじいちゃんが若い頃の写真、見せて」
一緒に見ながら:
当時の話をする
京都の昔の様子
仕事の話
家族の歴史
孫の反応:
「おじいちゃん、格好いい!」
「この時代、面白そう」
「もっと話聞きたい」
効果:
自分の人生を振り返る機会
孫と歴史を共有
家族のルーツを伝える
「語り部」としての役割
親世代ができる三世代交流の促進
①定期的な機会を作る
提案:
月1回の食事会
週末の訪問
長期休暇での宿泊
オンラインでの定期通話
ポイント:
無理のない頻度で継続することが大切
②孫に「頼る」機会を作る
具体例:
親から孫へ:
「おじいちゃんに、スマホの使い方教えてあげて」
「おばあちゃんに、今の流行り教えてあげて」
「おじいちゃんの話、聞いてあげて」
効果:
孫の役割創出
世代交流の機会
お互いに学び合う関係
③孫から「教わる」機会を作る
逆のパターンも大切:
親から祖父母へ:
「お父さん、孫に昔の京都の話をしてあげて」
「お母さん、孫に料理教えてあげて」
「人生の先輩として、孫にアドバイスしてあげて」
効果:
祖父母の役割
知恵の伝承
存在価値の実感
④一緒に活動する機会
具体的な活動:
散歩
買い物
料理
工作
写真整理
庭仕事
ゲーム
ポイント:
結果ではなく、一緒に過ごす時間を大切に
⑤孫の成長報告
親から祖父母へ:
定期的な報告が大切
報告内容:
学校の様子
友達関係
趣味の進展
悩んでいること
成長したこと
方法:
電話
メール
LINE
ビデオメッセージ
写真の共有
効果:
祖父母の楽しみ
つながっている実感
会話のきっかけ
距離が遠い場合の工夫
①オンラインツールの活用
ビデオ通話:
Zoom
LINE
FaceTime
Skype
使い方:
親が祖父母に教える、孫が教える
頻度:
週1回、15分~30分でも効果的
②デジタル写真の共有
方法:
LINEでの写真送信
Googleフォトでの共有
メールでの送信
ポイント:
孫の日常を見せることで、つながりを感じる
③手紙のやりとり
アナログの良さ:
手書きの温かみ
何度も読み返せる
形として残る
デジタルが苦手な祖父母にも
私の経験:
孫から手書きの手紙をもらった時、何度も読み返しました。
デジタルメッセージとは違う温かみがあります。
④季節ごとのプレゼント交換
祖父母から孫へ:
誕生日、お正月、入学・卒業など
孫から祖父母へ:
母の日・父の日、敬老の日、誕生日
ポイント:
高価なものではなく、手作りや心のこもったもの
孫と過ごす時の注意点
①教え込みすぎない
NGな態度:
「昔は〇〇だった」の連続
説教口調
価値観の押し付け
OKな態度:
「今は違うんだね」という柔軟性
孫の話を聞く
質問する姿勢
②比較しない
NGな発言:
「お兄ちゃんはできたのに」
「他の子は〇〇なのに」
「あなたの親は〇〇だったのに」
OKな発言:
孫一人一人の個性を認める
成長を見守る
③甘やかしすぎない
親との連携:
教育方針の確認
ルールの共有
親の立場を尊重
バランス:
甘やかすのと、甘えさせるのは違う
④体力に無理をしない
高齢者の限界:
長時間の遊びは疲れる
激しい運動は難しい
夜遅くまでは辛い
工夫:
短時間で濃密な時間
休憩を入れる
体に負担のない活動
孫が得られる効果
①人生の知恵
祖父母から学べること:
歴史的な出来事の実体験
人生の知恵
問題解決のヒント
価値観の多様性
②無条件の愛情
祖父母の愛情:
親とは違う愛情
見守る温かさ
安心できる場所
自己肯定感の土台
③世代の違いを学ぶ
異なる価値観:
多様性の理解
歴史の学び
文化の継承
視野の拡大
④家族の大切さ
つながりの実感:
家族のルーツ
自分のアイデンティティ
支え合う関係
絆の大切さ
リハビリ仲間の「孫効果」
78歳の山田さんのケース
以前:
リハビリに消極的
「もういい歳だから」が口癖
家に引きこもりがち
孫が生まれてから:
「孫の運動会まで歩けるようになりたい」
リハビリに積極的
外出も増えた
表情が明るくなった
山田さんの言葉:
「孫の成長を見届けたい。それが生きる目標になった」
84歳の鈴木さんのケース
以前:
一人暮らしで孤独
話す相手がいない
生きる意味が分からない
孫(高校生)が月1回訪問:
孫の相談相手に
昔の話を聞いてもらう
一緒に食事
鈴木さんの変化:
「孫が来る日」が楽しみ
身だしなみに気を使うように
料理を作るようになった
生きがいができた
私から親世代へのお願い
①孫との時間を作ってほしい
無理のない範囲で:
月1回の訪問
週1回の電話
写真の共有
ビデオ通話
この時間が:
高齢者の生きる喜びになります
②孫に「おじいちゃん・おばあちゃん」の存在を伝えて
日常的に:
「おじいちゃんに教えてもらおう」
「おばあちゃんに相談してみたら?」
「おじいちゃんが心配してるよ」
効果:
祖父母の存在感
孫の意識に残る
つながりの強化
③感謝を伝える機会を
孫から祖父母へ:
「ありがとう」を言う習慣
親が模範を:
親が祖父母に感謝する姿を孫に見せる
まとめ:孫が祖父母の自己肯定感を高める理由
純粋な愛情と尊敬
「教える」機会
未来への希望
新鮮な刺激
安心感
親世代ができること:
定期的な機会を作る
孫に「頼る」機会を作る
祖父母に「教える」機会を作る
一緒に活動する場を設ける
成長報告を欠かさない
距離が遠い場合:
オンラインツール活用
写真共有
手紙のやりとり
プレゼント交換
79歳からのメッセージ:
孫との時間は、何物にも代えがたい宝物です。
孫の笑顔、孫の成長、孫との会話。
すべてが生きる喜びになります。
次回は最終回「読者の皆様へのメッセージ」をお伝えします。