🧓【2027年以降にどうなる?】高齢者の高額療養費制度改定案を徹底解説:高市政権の検討内容と影響範囲
(最終更新日:2025年12月16日)
高齢者の皆様にとって、最も関心の高い社会保障制度の一つである「高額療養費制度」。この制度について、2027年度以降の大きな見直しが、高市政権下で設置された有識者会議などで現在検討されています。
特に団塊の世代が75歳以上となる「2025年問題」を背景に、医療費の総額は増加の一途をたどっており、制度の持続可能性を確保するための改革は待ったなしの状況です。
本記事では、この制度が将来的にどのように変わる可能性があるのか、報道されている高市氏を支持基盤とする政権が検討している具体的な変更案(特に後期高齢者に影響が大きい部分)を徹底的に掘り下げ、現在の制度と比較しながら分かりやすく解説します。
【この記事で分かること】
- なぜ高額療養費制度が見直されるのか(医療財政の危機)。
- 高市政権が検討する「75歳以上」の窓口負担増の詳細。
- 現役並み所得者や中間所得層に影響する「自己負担限度額」の見直し案。
- 高齢者が今から知っておくべき「制度変更への対策」。
1. なぜ今、高額療養費制度の「レッドライン」が議論されるのか
高額療養費制度は、医療費の自己負担額が一定の限度額を超えた場合、その超過分が払い戻される非常に重要なセーフティネットです。しかし、この制度自体が、日本の医療財政のひっ迫により、持続可能性の岐路に立たされています。
1-1. 2025年問題と医療費の膨張
2025年には、第一次ベビーブーム(団塊の世代)がすべて75歳以上となり、後期高齢者医療制度の対象者が一気に増加します。後期高齢者は、現役世代に比べて医療にかかる頻度が高く、一人当たりの医療費も高くなります。
この結果、医療費の総額が爆発的に増加し、現行の制度設計では若い世代や現役世代の負担が限界に達するというのが、今回の見直し議論の根幹にあります。
1-2. 高市政権下での改革の方向性
高市氏が提唱する政策基盤や、政府内の有識者会議(特に経済財政諮問会議など)の議論を総合すると、医療改革の方向性は「負担能力に応じた負担の公平化」と「現役世代の負担軽減」に強く傾注しています。
つまり、所得の高い高齢者や、比較的裕福な中間層の高齢者に対し、現役世代とのバランスを取る形で、窓口負担や自己負担限度額の引き上げを求める動きが中心となっています。
2. 検討されている具体的な変更案【2027年度以降】
高額療養費制度の見直しは、主に以下の3つの論点で検討が進められています。特に75歳以上の後期高齢者に直接影響する変更点に注目が必要です。
2-1. 【論点1】75歳以上の窓口負担割合の見直し
現在、75歳以上の後期高齢者の窓口負担割合は、原則1割、一定以上の所得がある場合は2割または3割となっています(2022年10月より施行)。
検討されているのは、2027年度以降、この「原則1割」と「2割負担の対象範囲」をさらに広げることです。
検討案の具体的な焦点
- 2割負担の対象拡大(最重点項目):現在、単身世帯で年収約200万円以上、夫婦世帯で年収約320万円以上が2割負担の目安ですが、この基準をさらに引き下げ、中間所得層の一部を新たに2割負担の対象とする案が有力です。
- 1割負担の原則廃止の可能性:将来的には、75歳以上の窓口負担を原則2割とする案も議論の俎上に上がっていますが、影響の大きさを考慮すると段階的な導入が現実的でしょう。
この変更が実現すれば、年金収入が平均的な水準にある後期高齢者も、窓口で支払う金額が増えることになり、特に通院が多い方にとっては負担増となる可能性が高まります。
2-2. 【論点2】自己負担限度額(月額上限)の見直し
高額療養費制度の最も重要な部分が、この月額の自己負担限度額です。現在の所得区分によって定められている上限額自体が見直される可能性があります。
現役並み所得者・高所得高齢者への影響
現役世代並みの所得がある高齢者(3割負担の方)や、その次に所得が高い層(2割負担の一部)について、現行の月額上限(約25万円~)をさらに引き上げる案が検討されています。これは、「負担能力がある方には応分の負担を」という考え方に基づくものです。
一般所得者(1割・2割負担)への影響
最も影響が大きいのが、一般所得区分(年収約370万円未満)です。
現行では、外来の月額上限が18,000円に抑えられています。この上限額を段階的に引き上げる、または総所得に基づく細かい区分を設けることで、実質的な負担を増やす方向性が検討されています。例えば、外来の上限を24,000円や28,000円に引き上げるなどが考えられます。
2-3. 【論点3】所得区分の再編と細分化
現在の高額療養費制度の所得区分は比較的シンプルですが、より公平な負担を追求するため、「所得区分のさらなる細分化」が検討されています。
これにより、わずかな所得差で負担が一気に増減する「制度の壁」を緩和し、より収入(年金収入など)に応じたきめ細かな負担設定が可能になります。特に、現行の「一般」と「低所得」の中間に新たな区分が設けられる可能性があります。
3. 【徹底比較】現行制度と検討中の主な変更案
ここからは、後期高齢者(75歳以上)の制度に焦点を絞り、具体的な数字の対比で、変更がもたらす影響を理解しましょう。
後期高齢者医療制度(75歳以上)の負担比較(検討案含む)
| 所得区分 | 現行の窓口負担(原則) | 検討中の変更案(影響) |
|---|---|---|
| 現役並み所得 (年収約370万円以上) |
3割 | 自己負担限度額がさらに引き上げられる可能性。 |
| 一定以上所得 (年収約200万円~370万円未満) |
2割 | 2割負担の対象となる年収基準が引き下げられ、対象者が拡大。 |
| 一般所得 (年収約200万円未満) |
1割 | 原則1割は維持されるものの、2割負担への移行者が増加。 |
| 所得区分 | 現行の外来 月額上限 | 検討中の外来 月額上限(例) |
|---|---|---|
| 一般所得 (1割・2割負担) |
18,000円 | 段階的に24,000円〜28,000円への引き上げ(最も影響大)。 |
特に、「一般所得」層の外来上限額の見直しは、毎月の通院で医療費を支払っている方にとっては、数千円~1万円程度の負担増に直結する可能性があり、最も注目すべき変更点です。
4. 高齢者が今から取るべき「制度変更への対策」
制度変更が現実味を帯びる中、高市政権下の議論の方向性を見て、高齢者が不安を希望に変えるために今できる対策を考えます。
4-1. 確定申告による所得の適正化
高額療養費制度の所得区分は、住民税上の所得に基づいています。所得を圧縮することで、窓口負担や自己負担限度額が有利な区分に変わる可能性があります。
- 医療費控除の徹底:家族全員分の医療費をまとめて確定申告し、課税所得を減らす。
- 生命保険料控除などの活用:各種控除を漏れなく適用し、住民税の課税対象所得を下げる。
特に、2割負担の基準が引き下げられた場合、わずかな所得差で負担割合が変わることがあるため、所得の適正化は非常に重要になります。
4-2. 民間医療保険の見直しと活用
自己負担限度額が引き上げられた場合、特に現役並み所得者や中間所得層は、高額な医療費を支払うリスクが増します。
このリスクに備えるため、「高額療養費制度が適用された後の自己負担分」をカバーできる民間医療保険の検討が有効になります。特に、入院や手術の機会が多い方は、現在の保険内容が、制度変更後の負担増に対応できるかを見直す必要があります。
4-3. 介護保険サービスとの連携と上限額の把握
高額療養費制度と似た制度に、介護保険と医療保険の自己負担額を合算する「高額医療・高額介護合算療養費制度」があります。
医療費の負担増が見込まれる場合、この合算制度の上限額がどうなるかも注視し、介護サービスの利用計画(区分支給限度額の管理など)と医療費の支出を総合的に管理することが、年間の総支出を抑える鍵となります。
5. 結論:制度変更は「負担能力に応じた公平化」がキーワード
高市政権下で検討されている高額療養費制度の変更は、「医療保険制度の持続可能性」と「現役世代の負担軽減」を主目的としており、「所得の高い高齢者」や「中間所得層の高齢者」の負担を増やす方向で進む可能性が高いと言えます。
特に2027年度以降は、75歳以上の2割負担の対象拡大と、一般所得者の外来上限額の引き上げが二大焦点となるでしょう。
しかし、低所得者層(住民税非課税世帯など)に対するセーフティネット(月額上限額:15,000円など)は維持される見通しであり、真に困窮する方への配慮は残ると考えられます。
高齢者の皆様は、現時点で過度に不安になるのではなく、今後の国会での議論や政府広報を注視し、ご自身の所得区分がどこに該当しそうかを冷静に把握しておくことが最も重要です。
✅ 後期高齢者・身体障害者1級の視点から、私たちは新しい制度への適応に常に挑戦し続ける必要があります。制度の変更は避けられませんが、知識と備えがあれば不安を希望に変えられます。
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