
はじめに:何気ない一言が高齢者を傷つけている
「もう歳なんだから無理しないで」
この言葉、高齢の親に言ったことはありませんか?
実は、この何気ない一言が高齢者の自己肯定感を大きく傷つけています
私自身、家族から言われて落ち込んだ経験があります。
今日は、家族が無意識に使ってしまうNGワードをお伝えします。
NGワード①「もう歳なんだから」
なぜダメなのか
この言葉は「あなたはもうできない」と決めつけています。
##私が言われた時の本音
新しいことに挑戦しようとした時、息子から
「もう歳なんだから無理だよ」と言われました。
心の中で思ったこと:
「年齢で決めつけないでほしい」
「自分で判断させてほしい」
代わりに言うべき言葉
❌「もう歳なんだから無理しないで」
✅「無理のない範囲で、楽しんでやってみたら?」
NGワード②「危ないから止めなさい」
過度な心配の逆効果
家族の心配は嬉しいものです。
でも、何でも禁止されると「自分は何もできない人間だ」と感じます。
リハビリ仲間の話
80歳の友人は、散歩に行こうとするたびに娘さんから
「転んだらどうするの!」と止められるそうです。
結果:外出が減り、さらに足腰が弱くなる悪循環。
代わりに言うべき言葉
❌「危ないから止めなさい」
✅「心配だから、できることがあれば手伝うよ」
NGワード③「また忘れたの?」
責める言葉の破壊力
物忘れは年齢とともに増えます。
本人が一番気にしているのです。
私の経験
薬を飲み忘れた時、「また忘れたの?しっかりして!」と言われました
感じたこと:
情けない
申し訳ない
自分は駄目な人間だ
代わりに言うべき言葉
❌「また忘れたの?」
✅「一緒に忘れない工夫を考えよう」
NGワード④「私がやるから」
善意が奪う自立心
何でも代わりにやってあげることは、
優しさではなく「できない人扱い」です。
妻との関係で気づいたこと
最近まで、妻に家事を全て任せていました。
でも、できることは自分でやると決めました。
理由:
妻への感謝
自分の役割を持つ大切さ
「まだできる」という自信
代わりに言うべき言葉
❌「私がやるから座ってて」
✅「手伝おうか?一緒にやろう」
NGワード⑤「もう話したでしょ」
同じ話の繰り返しを否定しない
高齢者は同じ話を繰り返すことがあります。
でも、それは大切な思い出だからです。
なぜ同じ話をするのか
記憶に残る大切な出来事
聞いてほしい、認めてほしい
孤独を紛らわせたい
代わりに言うべき言葉
❌「もう何回も聞いたよ」
✅「その話好きだな。もう一度聞かせて」
NGワード⑥「そんなのできるわけない」
可能性を否定する言葉
私がブログを始めると言った時、「79歳でパソコン?無理だよ」
という反応がありました。
でも、妻は違いました。
「やってみなきゃ分からないでしょ」
この違いが、私の人生を変えました。
代わりに言うべき言葉
❌「できるわけない」
✅「挑戦する姿勢が素晴らしい」
NGワード⑦「いつまで生きるつもり?」
冗談でも言ってはいけない
これは冗談で言われることもありますが、高齢者には深く刺さります。
なぜ傷つくのか
自分の存在価値への疑問
家族の負担になっている罪悪感
生きる意味を見失う
代わりに言うべき言葉
❌「いつまで生きるつもり?」
✅「長生きしてね。あなたがいてくれることが嬉しい」
言葉の裏にある心理
なぜ家族はNGワードを言ってしまうのか
①心配から
怪我をさせたくない
失敗させたくない
②時間がない
忙しい日常
代わりにやった方が早い
③無意識
悪気はない
むしろ善意
家族に知ってほしいこと
高齢者が本当に求めているもの
能力を信じてほしい
自分で決めさせてほしい
失敗する権利がほしい
一人の人間として尊重してほしい
まとめ
7つのNGワード:
「もう歳なんだから」
「危ないから止めなさい」
「また忘れたの?」
「私がやるから」
「もう話したでしょ」
「できるわけない」
「いつまで生きるつもり?」
共通点:
すべて「あなたはできない人」というメッセージを含んでいます。
大切なこと:
言葉は選べます。
少しの意識で、高齢者の自己肯定感は大きく変わります。
次回は「自己肯定感を高める具体的な言葉がけ」をお伝えします。